12/10 +α
写真めくりながら気づいた
いつかぜんぶ想い出になる
わたしたちはすべて、捲られていく一頁すぎない
それがアカシックレコードだ
ぜんぶ、
あの子がいたことも(さいごまでこころから愛することはできなかったけれど、あいたいとは想う)
わたしがあなたを愛する想いも、
(これから成る)愛した記憶も
すべて、ぜんぶ、ひとしく想い出になって、その本のなかに収められる
あるいは時は浮遊したまま、きらきらと、いつか観た、西陽を浴びて、差す夕暮れに染まった伽藍堂の部屋にまう金の粒のように、いつまでもいつまでも(時の概念すら、ほんらいはないから)、どこかそこで息衝きつづける
自分を否定している暇なんてない
あなたの隣で生きられたなら、どんなに最高だろう
わたしは、あなたの魂が好きだし、いまのあなたの形も好きだ
そのあなたは、今世にしか存在せず、わたしもまた同じで…だったら、やっぱり、会いたいじゃないか、一緒に、せめて近くで見ていたい
いつか、忘れる物語りを、だからわたしはこうして書き留めておこう
書き置きのように、残しておこう
「
あなたは気づかないかもしれないし、
気づいたとしても、後で忘れて、やっぱり、何一つとして残るものはないかもしない
それでも、無くなることはないから
一度起きたこと、生まれたものは、もう決してその前の状態には戻らない
だから、多分、大丈夫
」
あれは、こういう意味だった。
(涙のにおいが好き、)
わたしはあなたが好きです。
どんなに、届かなくても、何度でも、生命の限りに魂から伝え続けます。
あなたがこの世界にいま居てくれて本当に良かった。
わたしはあなたが、ほんとうに、大好きです。
そんなにわるくないよ、
絵も、歌も、詩も、声も、きっとさ
いつか届くよ
生まれてきてくれて、ありがとう
"わたし"
あなたを愛しています。
いつか、頭に手を置いてくれたあなたも、わたしだったのかもしれない
樹の下で一緒に座って、横に居るひとの顔が、いまはわたしの顔にうつるように
ぽつり、ぽつりとつぶやく、夜のなかで、わたしはいっぱい息をして、愛をうたう、愛に耳を傾ける、あいを聞く